オーストラリアはメルボルンからの若い教師夫婦をガイドした。夫のSは生まれも育ちもメルボルンで12〜18才対象の高校で国語としての英語と外国人留学生の英語教育(ESL)を担当する25才。奥さんのJ(ジェマイナ)はシドニー生まれブリスベーン育ちだが、やはり高校で英語とメディアを教える30才。 2人は日本で英語を教える友人同士 約束の10時丁度にホテルの狭いロビーに現れた。とりあえず東京を眺望しようと都庁の展望台へ行くことにして大江戸線・大門から都庁前へ。エレベーターは一部補修中だが、待ち時間なしにすぐに上がれる。富士山は見えないが、良く晴れて展望は良い。Sはアニメも好きで、正月に2人でジブリ美術館にも行っている。だから窓からの景色とともに売店のアニメ・キャラクターにも関心を示す。
表参道は元日の屋台は全て取り払われていたが、混雑は同じだった。次はJRで秋葉原へ。AKB48に興味があるというが、ドンキホーテ秋葉原店8階の舞台公演は行われない日だった。秋葉原駅ビル1階のAKB48 Theatreというのは大きなスクリーンを見ながら食事がついて2700円だそうで、「スクリーンだけでは高い」となる。とりあえずアニメ関係やゲームの館をいくつか回る。少しテレビゲームにも興じる。 そうこうしているうちに4時を回り、西武新宿から新所沢のバスケット試合場へ。夕食を取っている暇はないと思われるので、コンビニでおにぎり、お菓子と飲み物を買って試合休憩時間に食べることにする。麦アレルギーのJaminaもおにぎりならOKだが、中身の具の説明が英語で書いてないので説明が必要。しかし彼女も食品の袋に貼ったラベルの「原材料名」の中に「小麦(粉)」という漢字があると読めるようになっていた。
試合が終わって外に出ると、郊外の夜の寒さが身にしみた。彼らは明日は朝7時の飛行機で長崎へ行くという。そのまま西武新宿線で高田馬場まで行き、山手線のホームを確認して別れ、彼らは浜松町へ向かった。
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![]() オーストラリアからの初来日の仲の良い50代の義理の姉妹。H(brunette)はブリスベーンの西100キロにあるToowoombaという田舎町からさらに奥に入ったGowrie Mountainに5エーカーの牧草地を持ち、2年前に癌で亡くなった夫のあとを引き継い 今回は次の日に都内を巡るバスツアーに参加を申し込んでいて、そのコースに入っていないところを案内してほしいと言ってきていたので、一応上野と原宿界隈を予定して彼女らも納得していた。 前日は夜遅く着き、成田からホテル直通のリムジンバスから降ろされて、まわりを歩くこともなく寝ただけというので、近くの増上寺や飲食街を見せて浜松町駅へ。まず、JRパスを交換して旅行中の指定券を全部予約したいというので、上野駅のJRパス発行カウンターへ行く。すでに大勢の外人客がいるが団体のようで一カ所に固まり、別の窓口で待たずにJRパス(2週間用)は発行してもらえるが、次々にお客が来るので、指定券は一般の「みどりの窓口」へ行ってくれという。そこにもすでにかなりの列。隣から回されてきた外人も多い。見てると、ここでは窓口も英語対応が十分ではないので付き添う。「乗り継ぎの時間がじゅうぶんあるのか?」と聞かれているのに分からなかったりする。彼女らのJRパスには25-4-7と期限が大きく刻印されているが、この25/4を4月25日と読んでしまう。日本の役所の元号制度を説明するが、国鉄が民営化されてずいぶん経つのにまだインフラが旧態依然としていることを表していると説明せざるを得ない。
![]() 外へ出てすぐ近くの小さなうどん屋で焼き鳥、肉うどんとコーヒーのランチ。最初は箸に慣れようとするがなかなかうまく使えず、音を出してフォークでうどんをすする。でもスープも飲み干して満腹とのことでホッとする。 今度はJRパスを使って原宿へ。まだわずかに雨が残るが傘をさすかどうか迷う程度。神社の落ち着いた空気は気持ち良さそうだが、彼女らは積み上げてある酒樽やワイン・バレルの方がむしろ関心事。仏教と神道の違いなどを質問はするが、主に写真を撮ったら次へという感じ。結婚式も見当たらない。 しかし竹下通りはつかれたように興味を示す。コスプレやその関係の店などを見るだけでなく、ショッピング目的でいくつかの店に入る。特に鞄と靴。MOMOという店ではちょっと変わったブーツを2人で3足も買う。ちょっと見ると10代か20代くらいの女性向きのように見えるデザインでも、店の人によると、外国人女性は老婦人でもどんどん買っていくという。50代の彼女らも実際試着するのを見ると慣れない私の目にも違和感(?)がない。さらに原宿通りの先の店で、D 更に頼まれてオリエンタル・バザールへ案内。ここでも時間をかけていろいろ物色。変わった花瓶、カップなどを買ったあと一度出かかったのを戻ってもう1つ買い足した。それは先ほどから随分眺めていて諦めたように見えたものだったが、65,000円もする金色の塗料を塗られたブロンズ製の大きな人形だ。ちょんまげと袴をつけ、槍と杯を手にして「黒田節」を踊る侍の5キロもある重い人形だ。航空便(EMS)で送ると保険料も入れて12,000円もかかると見積もられて、手で持って帰るという。なぜこれを? というと、「オーストラリアに帰ってこれを眺めては日本を思い出すの...」と言う。 帰りに酒屋のよって、ウィスキーのソーダ割りの缶やコカコーラの大瓶を買った。2人でホテルの部屋で乾杯をするのだそうだ。そのまま地下鉄で大門まで送り、別れた。 <次ページへ>![]()
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