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VICTORIA, CANADA

 6/6朝一番のBCFerryでVictoriaに出発。バンクーバーの西に横たわる九州位の大きさの島、バンクーバー島の南端の古い町である。フェリーでTsawwassenから1時間半。100〜200年位前には動物の毛皮の輸出やゴールドラッシュで栄えた町だが今は観光と退職者の町のようだ。下の看板はあるホテルの前にあったものだか、町全体の雰囲気を表しているようだ。普通だと後半はDay is for working.(日が明るいうちの時間は労働のためにある)のだろうが、ここではresting「ゆっくりする」ためにあるようだ。実際カナダ人にアンケートをとると、下の写真の背景の古くさいEmpress Hotelはカナダ人の一番泊まってみたいホテルという記事があった。しかし実際は日本人の観光客に独占されているようだ。
 Cook船長が発見し、イギリスの植民地にしたときに、原住民のインディアンを討伐した罪滅ぼしでもないだろうが、インディアンのトーテムポールや博物館がやたらにある。そのほとんどは観光目的で、ここに集まる世界中の人の目に触れるようになっているが、インディアンの方も自分達の文化を売り物にして生活せざるを得ないようだ。実際今朝来るときのフェリーの待合室でも、アメリカ人はもちろん、アラビア人、韓国人、中国人、インド人、イギリス人それに我々日本人とすっかり国際化している。
 しかもVictoriaは本土の西の広大なBritish Columbiaの州都で、行政の中心でもある。だからカナダの本土を東西に走る国道1号線はこの島の南が起点になる。この左の写真はその起点であるが、これがダウンタウンから歩いて15分位のジョージア海峡が見渡せる丘の上にある。だからここからのフェリーは国道の代わりをしていて、料金も特別に安く設定されていて、車片道3000円程度である。
 ダウンタウンの中心である港付近は観光客で溢れているが、古い町の雰囲気に乗じて、5000円もとって観光客を連れ回す、馬車が氾濫している。でも面白いのは馬車のお尻の下に黒くて長い袋がぶら下げられていることだ。勿論馬が歩きながら出す糞を受けるための工夫。だから道路には馬糞が全然見あたらない。でも御者は新鮮な糞がかもし出す田舎の香りを満喫する(?)という仕組みになっている。だが一方町全体も100年前の港町の雰囲気をとどめているようで、2、3階建てのエンタシスの柱に支えられた優雅な商館らしい建物が並んでいる。一方少し奥にあるVictoria大学の後ろに広がる高級住宅地は海を見渡せる、緑が多い広い敷地に美しい豪邸が並ぶ。そこには下の有名なButchart Gardensの持ち主のButchartさんの豪邸も並ぶ。しかしどういう訳かこの本邸の方には庭がほとんどない。この庭も20年くらい前にも訪ねたことがあったが、ほとんど変わっていない。ちょうど今が花の盛りで、気候も丁度良いし、多くの観光客で溢れていた。港から赤い2階建てのバスに乗って30分くらい、入園料も入れて40カナダドル(3200円)は高いのか安いのか分からないが、「華々しい」花の色を見せるための庭だから、これでもかこれでもかとカラフルな光景が強烈に目の前に現れる。食堂までも緑と花の自然な飾り付けに囲まれている感じで徹底している。日本庭園は枯山水の庭の白石の敷いてあるはずのところが20年前は緑の芝生だっとと記憶しているが、今回は本物の白い砂利が敷かれ、鹿脅しもちゃんと音をたてていた。
 ここの食堂といってもカフェテリアなのに、きれいで、自分でトレイをもってテーブルまで運ぶ方式だが、チップもいらず、500〜700円もあれば満腹になる感じだ。緑に囲まれているので野外の、品のいいピクニックの雰囲気だ。でも曇りだったせいもあって、ウィンドブレーカーがいるほどの肌寒さだった。
 ホテルは州議事堂の横の道の真向かいEmbassy Hotel。ここは港が見渡せて、中心地なのに1泊2人で100カナダドル(8000円)だから、安い。夕食も1500円くらいでうまい料理を食べさせる。
 州議会の議事堂がホテルのとなりにあった。一般に公開されていて、説明付きのツアーさえある。入口に警備員が居るが、入場料はいくらかと聞いたら、5ドルだという。すぐにニコッとして冗談だとわかる。そんなところで入場料をとることなどあり得ないのだ。夜になると議事堂の全体の輪郭に沿って配置された豆電球が一斉にともり、寒いくらいの港の海風を浴びながら見入るのもロマンティックな気分にしてくれる。夕暮れと言っても9時過ぎになるので、その前に町を散歩してみた。板張りに白いペンキを塗った植民地時代を思わせる家々がきれいだ。海に囲まれている高台が多いので景色がいい。国道の起点近くに大きな公園と動物園があった。静かな森のような公園を歩いていくと、大きな池の脇に出た。水がきれいで縁に沿って咲いている花が水に映って見事なコントラストを作る。絵心がなくても思わず描いてみたくなるような景色に思わずシャッターを切る。
 ふと近くを見ると青い大きな鳥が木彫のように動かずに遠くを見つめている。サギの一種でblue heronとのこと。息を殺して少し離れたベンチに腰を落ち着けて、観察した。サギさんは我々の存在を知ってか知らずか、その幻想的な姿を水に映して、ほとんど動かないままであった。
下のアシカくんは動物園ではなく、やはりVictoria郊外の港で撮った1枚。ヨットがたくさん停泊している小さな港には自然にアシカが集まってくる。人が餌を与えてしまうから、楽に餌にありつけると思って寄ってくるのだ。鳥にしても、長い黒首のCanadian geeseはもちろん、白鳥までが、餌を求めて人に近寄ってくるのは意外な場面である。人なつこいのは気持ちいいのだが、何か人間が動物をスポイルしているようで複雑な感じである。でも議事堂のとなりにあるiMAXと書いてあるビルにはNatinal Geographicが催す映画館があり、そこでは普通の10倍くらいある巨大なスクリーンに大自然の壮観な映像を映し出す。たまたまアラスカの大自然を映し出した記録映画を見たが、その迫力のすごさには圧倒された。氷山が崩れ落ちるシーンやラッコのユーモラスなしぐさも、頭に焼き付いて離れない

日本の不況による「転身」

ヴィクトリアから去る日にHorst氏が車で迎えに来てくれた。北のNanaimoへ通じる道は海岸沿いに美しい風景が垣間見られるのに車は少ない。バンクーバー島から本土に行くフェリーはこの2つの町からだけだ。途中シェメイナスという町に寄った。ここはこれまで日本へ材木を輸出する基地でにぎわったらしい。それが日本の不況から材木の値段が急落し、輸出がほとんどなくなったという。そこで町が考えたのが「観光都市」への転身であった。そしてその目玉にされたのが原住民のインディアン文化であった。このシンボルマークとも言えるこの右の彫像には材木業で生きてきた人たちの思いが込められているようだ。町の中心部にはインディアンのイメージがやたらに目に付く。開拓時代の歴史を壁一面に描き出し、雰囲気を高める。土産物屋もインディアン一色。どこからともなく聞こえてきたのは南米ペルーの音楽「コンドルは飛ぶ」だ。その方角へ進んでみると、森の中に、大きな野外ステージが見えてきた。広い観客席には2、3人のアメリカ人らしい老夫婦が座っているだけだ。ステージでは3人のインディアンらしい男性が竹を並べた笛のような楽器やギター、キーボードなどを操って、我々に会釈をした。見事な演奏に我々もしばしたたずむ。やがて1曲終わると、さっきの老夫婦はステージの方へ出ていってお金を渡した。我々はそばに置いてあったCDを買った。
 街道沿いにはこのあたりでは珍しいB&B(Bed and Breakfast)という看板が目に付く。安宿である。土産物屋も工夫をこらしていて、派手な人目を引く色を使って、種々雑多のものを並べている。その他古物商、植物商、コーヒーショップ、レストラン。それにしても人が少ない。これで暮らしていけるのだから不思議だ。でもこの不況の影響がこんなところにも及んでいるのは意外だった。
別の一角に大きな明るい茶色の建物が目に入った。看板に注意すると劇場ではないか。しかもバナード・ショーの喜劇をやっているらしい。入るだけの時間はなかったが、イギリス系の国の最後の抵抗かなと思わず苦笑した


更に車は北へ。Nanaimoまでの道の道路側には黄色い花が一面に咲き乱れている。聞くとgoseというのだそうだ。でもこの語は辞書には見つからない。
 ただ途中展望の良いところで一休みしたらドラム缶が鎖につながれて二つぶら下がっていた。ゴミ箱らしいことはすぐに分かったが、鎖が謎だった。Horst氏が教えてくれた。熊が餌を求めて出てきてひっくり返すので、それを防ぐための工夫だそうである。景色も確かにきれいだが、5分に1回くらいの割合で、不思議な光景によくぶっつかる。それを解いていくのも異国の旅の面白さである。













 ●シアトルの西方の半島にあるオリンピック国立公園は、あまり人が訪れないが、美しい森と湖が点在し、Hurricane Ridgeなどの峰にも車でのぼれる。我々が登ったときはあいにく霞と強風で、写真がない。
 国立公園は入口で1台10ドル取られる。Oregon州南端のCrater Lake国立公園に行ったときも、「霧で視界ゼロだけど行くか」と入口で聞かれたが、敢えて行くことにして10ドルの入園料を払った。1週間通用する切符を受け取ったが、2度は行けなかった。でも、上は文字通り吹雪で、車の窓に雪が吹き付ける視界5mくらいの山道のスリルを楽しんだ。
 ●Oregonのほぼ中央Eugeneにある。University of Oregonを訪ねてみた。たまたま全米の陸上選手権をグランドでやっていたので、ちょっと見た。バンクーバーのUBC(=University of British Columbia)の方がキャンパスも広く、地理的にも海が見える高台にあり、そとから見る限り、魅力的に思えた。大学は中身だろうが....。
 ●Oregon海岸のPort Orfordへ行く途中、Bandon付近の海岸沿いで写したもの。愛犬の黒ちゃんを連れて、このビール腹のおじさん、漁にでも行くのか、のんびりした空気のなかに櫓の音だけがしていた。このあたりは、地上では牧場が続き、海辺は沼のようで、人家もほとんどない。

 ●最初にバンクーバーで借りた車はGMの派手な形のスポーツタイプの中型車。ところが借りたとたんにバックミラーの後ろに仕掛けられた読書灯がつきっぱなしになり、どうしても消えないので、シアトルで車を交換してもらった。今度はトヨタのカムリー。これは全く故障もなく、10日間よく走った。昔とは反対で、アメリカ車には付属品がやたらにつき問題が起きやすいのに、すっきりした日本車は問題がない。時代は変わった。
 ●アメリカの国境に近いカナダの観光地White Rockの埠頭で、女学生がいきなり飛び込んだ。あまりきれいでもない水に、そんなに暑くもないのに、他の若者も飛び込んだ。彼らは男女とも、よく簡単に飛び込む。だから、飛び込み禁止の看板がやたらに目に付く。ここも禁止だった。やがて彼らは何とか埠頭によじ登って、あっという間にどこかへ消えた。誰かが通報でもしたのか、警官がまもなくやって来た。が、そのときは誰も水中にはいなかった。
 ●バンクーバー島のNanaimoにあった看板。犬を散歩させるのも、糞をさせるのも決まった場所でというわけで、一緒にビニール袋が下がっている念の入れ方。ちなみに、小さな犬だと、場所によっては、raccoon(アライグマ)におそわれて、殺されてしまうこともよくあるそうだ。犬の糞が散乱しているイタリアの街角とは、何という違い!

 ●オレゴン州からカリフォルニアへ入るには関所がある。荷物を特に注意して調べる。麻薬か何かが手薄なところから持ち込まれるのを防止するのだろうか。カリフォルニアから出るときはフリーパスだから変だ。ここはオレゴンからカリフォルニアへ入ったところにある、かなり山の上のRandolph Collier Rest Area。高度が700メートルもある高所の砂漠の中なのに河が流れている。でも暑さは耐え難い。ここから、また北へ方向転換することにした。
 

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